社会貢献・環境への取り組み2011

CO2の削減

東京都の「トップレベル事業所」に認定

2011年5月に、改正東京都環境確保条例の「優良特定地球温暖化対策事業所※1」のトップレベル事業所に「東京ミッドタウン」(東京都港区)、「日本橋三井タワー」(東京都中央区)、「銀座三井ビルディング」(東京都中央区)の3事業所が、準トップレベル事業所に「日本橋一丁目ビルディング」(東京都中央区)、「汐留シティセンター」(東京都港区)の2事業所が認定されました。今回の認定は、建物の省CO2性能はもとより、管理運営時の設備改修、運用改善などの取り組みやテナントと協力した取り組みが評価されたものです。
東京都では2010年4月から大規模事業所に対し、温室効果ガス排出総量の削減を義務付けており、「優良特定地球温暖化対策事業所」に認定されると削減義務率が緩和されます。
2011年度は、新たに3ビルについて、「優良特定地球温暖化対策事業所」の認定申請を行う予定です。

東京都のトップレベル事業所に認定された3事業所

東京ミッドタウン

東京ミッドタウン

日本橋三井タワー

日本橋三井タワー

銀座三井ビルディング

銀座三井ビルディング

※1 優良特定地球温暖化対策事業所:事業者等が申請した大規模事業所に対し、東京都がCO2排出量削減のための推進体制や省エネ設備の導入状況など、228項目について審査を行い、認定するものです。

オフィスビルでの計画的CO2削減の取り組み

オフィスビルでは、新築時、運用時、改修時の各段階において、独自ツールを活用して、計画的なCO2削減の取り組みを進めています。

「CO2排出量算出ツール」を活用して設計段階からCO2削減

新築オフィスビルについては、2008年度に作成した「CO2排出量算出ツール」を用いて、設計段階からCO2削減に取り組んでいます。基本設計完了時、実施設計完了時、および竣工時にCO2排出量の算定を行い、設計段階での予測値と竣工時の算定値との比較評価を行っています。
また、オフィスビルにおけるCO2削減対策の導入・検討の支援ツールである「環境対策実行ツール」(2008年度作成)を用いて、CO2削減対策の導入項目を定め、基本設計開始時・完了時、実施設計完了時、施工期間中、竣工時のそれぞれにおいて、各項目の導入状況の確認を行っています。

CASBEE認証取得

「横浜三井ビルディング」完成予想CG

「横浜三井ビルディング」完成予想CG

2011年1月に「横浜三井ビルディング」(横浜市西区、2012年2月竣工予定)は、CASBEE横浜において最高位のSランクの認証を取得しました。外装による熱負荷の抑制、省エネ型照明器具の採用などの地球温暖化対策などが評価されました。

設備機器等の運用改善によるCO2削減取り組み

ビルディング事業部門では、既存オフィスビルについても、計画的なCO2削減に取り組んでいます。
2010年度は、2008年度に作成した「CO2削減運用改善実施計画書」に基づく運用改善の実施状況について、都内の大規模オフィスビルを中心にチェックシートを用いて実態調査を実施しました。また、2009年度に作成した『オフィスの省エネガイド』に引き続き、2010年度に『店舗の省エネガイド』、2011年度に『オフィスの節電ハンドブック』を作成・配布しました。
2011年度は、今回の運用改善実施状況調査の結果を踏まえ、ビルごとの規模や特性別に実施レベルを設定した「運用改善ガイドライン」を作成し、さらなる改善のレベルアップを図っていく予定です。

トップレベル事業所認定取得へのご協力に感謝

岩崎 雄二
三井不動産
ビルディング本部

葉山 武司
東京ミッドタウン
マネジメント(株)

2009年暮れに認定基準が公表されてから、いち早く取り組みを開始しました。本制度はハード・ソフト両面の高い水準の努力が必要であり、この度の認証取得は管理スタッフと入居テナントの皆さまとの連携による日々の運用管理の積み重ねの成果だと思っております。ありがとうございました。

「オフィスビル改修時のCO2削減工事と投資計画」の作成

2010年度に「オフィスビル改修時のCO2削減工事と投資計画」を作成しました。これは、改正省エネルギー法や改正東京都環境確保条例の施行を受けて、運用改善によるCO2削減に加え、改修工事によるCO2 削減を実施し、計画的に温室効果ガス削減目標を達成することを目的に作成したものです。改正省エネルギー法や改正東京都環境確保条例、東京都のトップレベル事業所認定のための改善項目などを参考に、約70項目の改修工事メニューをリストアップしています。また、計画的な改修工事を進めていくため、東京都環境確保条例の特定地球温暖化対策事業所をはじめ、首都圏のオフィスビルを中心とした100棟を対象に、投資計画(2010年度からの5ヵ年計画)も併せて作成しています。

オフィスビルにおける「現場CO2削減巡回」の実施

本格的な夏場に先立ち、2010年5月から、三井不動産、三井不動産ビルマネジメント(株)、ファースト・ファシリティーズ(株)の3社共同で、東京都内の大規模オフィスビルと代表的な中小規模オフィスビルの合計44棟について、「現場CO2削減巡回」を実施しました。ヒヤリングシートによる面談や現地視察、現場関係者との意見交換などを行い、CO2削減取り組みの進捗確認や現場の実状などを実地で確認しました。

トピックス:「室町東三井ビルディング」の省CO2性能

「室町東三井ビルディング」(東京都中央区、2010年10月竣工)は、高い省CO2性能を備えています。建物の熱負荷を低減する改良高性能熱線反射ガラス(高層部)や高遮断日射遮蔽ガラス(低層部)などを採用するとともに、超高効率熱源機器や省エネ型照明機器等を採用。また、水蓄熱システムや自然エネルギーを利用した外気冷房システムも備えています。さらに、グリーン電力を年間100万kWh購入する予定です。
今後は、竣工後1年間のエネルギー使用状況等を分析・検証し、さらなるCO2削減を図っていきます。

トピックス:「三井ガーデンホテル熊本」でのCO2削減工事

「三井ガーデンホテル熊本」(熊本県熊本市)では、2010年5月にガス焚吸収式冷温水器2機のうち1機を連結型空冷ヒートポンプチラーへ更新しました。この新しい高効率熱源機器により、全空調負荷の約80〜90%を賄うことができ、年間約120tのCO2排出量の削減を見込んでいます。さらに将来、残る機器を交互に更新することで、常に最新のテクノロジーを取り入れることができる最適な省エネ熱源サイクルの確立に道を開くものとなりました。

その他の省エネの取り組み

LED照明や高効率な空調システムの採用・切り替えなど、さまざまな省エネ取り組みを推進しています。

LED照明の採用・切り替え

「ららぽーと横浜」で切り替えたLED照明

オフィスビル、商業施設、ホテルでは、従来の照明よりも省エネ効果の高いLED照明の採用・切り替えを進めています。
特に商業施設では積極的な切り替えを進めており、2010年度は11施設で5,817台の照明や誘導灯、看板などをLEDに切り替えました。これにより、年間約174,730tのCO2の削減を見込んでいます。また、三井ガーデンホテルズ10ホテルにおいても、客室・共用部の照明の約50〜80%をLEDに切り替えました。これにより、年間約551tのCO2の削減を見込んでいます。オフィスビルにおいても、「新川崎三井ビルディング」(川崎市幸区)や「新宿三井ビルディング」(東京都新宿区)など5棟において、外構やトイレなどの照明(計306台)をLEDに切り替えました。

蓄エネの取り組み

大規模オフィスビルや商業施設では、水蓄熱・氷蓄熱システムやNAS電池(ナトリウム・硫黄電池)など、電力負荷の少ない夜間電力を利用して蓄熱し昼間にエネルギーとして使用する「蓄エネ」設備の導入を推進しています。

「東京ミッドタウン」の蓄エネシステム

電力使用負荷の平準化の概念図

電力使用負荷の平準化の概念図

「東京ミッドタウン」では、夜間電力を利用した水蓄熱システム(蓄熱能力約293GJ)やNAS電池1台(750kVA)を導入しています。夜間電力を利用することで昼間の電力使用負荷の平準化(ピークカット)に貢献しています。

大規模オフィスビルへの蓄エネシステムの導入

2010年度に竣工した「室町東三井ビルディング」(東京都中央区)と「三井住友銀行本店ビルディング」(東京都千代田区)では水蓄熱システムを導入し、全館への冷熱供給用に使用しています。

創エネの取り組み

省エネ・蓄エネだけでなく、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーシステムやコジェネレーションシステムなどの「創エネ」設備の導入にも積極的に取り組んでいます。

「三井アウトレットパーク滋賀竜王」の太陽光発電

「三井アウトレットパーク滋賀竜王」のソーラパネル

「三井アウトレットパーク滋賀竜王」のソーラパネル

「三井アウトレットパーク滋賀竜王」(滋賀県蒲生郡)では、「八重谷沈砂池」のフロート噴水や電気自動車充電スタンドの動力源に太陽光発電(ソーラパネル100枚、発電能力18.0kW)を活用しています。これにより、年間約6.43tのCO2削減を見込んでいます。

「名古屋三井ビルディング本館」への太陽光発電の導入

2011年3月に、「名古屋三井ビルディング本館」(名古屋市中村区)の省CO2改修工事において、太陽光発電システム(発電能力10kW)を導入しました。三井不動産グループの既存オフィスビルの改修工事においては初の導入となります。これにより、年間約4tのCO2削減を見込んでいます。

「ららぽーと磐田」の風力発電

「ららぽーと磐田」の小型太陽光発電機付き風力発電機

「ららぽーと磐田」の小型太陽光発電機付き風力発電機

「ららぽーと磐田」(静岡県磐田市)では、小型太陽光発電機が付いた風力発電機を設置し、電動アシスト付きレンタサイクルや電気自動車の充電に利用しています。

商業施設へのヒートポンプの導入

「三井アウトレットパーク札幌北広島」の発電機能付きガスヒートポンプ室外機

「三井アウトレットパーク札幌北広島」の発電機能付きガスヒートポンプ室外機

ヒートポンプとは、温度の低いところから温度の高いところへ熱を移動させる仕組みのことで、大気や地中の熱を有効利用することができます。
商業施設では発電機能付きガスヒートポンプの導入を進めており、「三井アウトレットパーク滋賀竜王」で1台(発電能力450kW)、「三井アウトレットパーク札幌北広島」(北海道北広島市)で1台(発電能力2kW)を導入しています。

自動車からのCO2排出の抑制

自動車からのCO2排出の抑制を図るため、公共交通機関や電気自動車の利用促進のための取り組みを進めています。

「電車で来館キャンペーン」の実施

2010年度に三井アウトレットパーク4施設では、「電車で来館キャンペーン」を実施しました。電車やバスで来館されたお客さまにちょっとした特典をご用意し、輸送量当たりのCO2排出量が少ない電車やバスの利用を促進するためのキャンペーンです。

電車で来館キャンペーン実施状況(2010年度)

施設名 実施機関
三井アウトレットパーク多摩南大沢 2010年5月1日〜5月5日
三井アウトレットパーク入間 2010年4月28日〜5月9日
三井アウトレットパーク幕張 2010年4月28日〜5月9日
三井アウトレットパーク横浜ベイサイド 2010年4月28日〜5月9日

電気自動車充電スタンドの設置

商業施設の駐車場に電気自動車充電スタンドの設置を進めています。2010年度にオープンした「三井アウトレットパーク滋賀竜王」にも3基の普通充電器(充電時間約8時間)を設置しており、同時に6台の充電が可能となっています。
なお、2011年12月オープン予定の「三井アウトレットパーク倉敷」(岡山県倉敷市)にも普通充電器5基を設置する予定です。

トピックス:スマートシティの構築に向けた「柏の葉キャンパスシティプロジェクト」の取り組み

柏の葉キャンパス駅前148 街区の完成予想CG

柏の葉キャンパス駅前148 街区の完成予想CG

「柏の葉キャンパスシティプロジェクト」では、環境分野における世界的なリーディング企業との連携および大学や地元自治体との連携により、省エネ建物の開発にとどまらず、地域レベルでのエネルギー最適化、自然と共生する都市緑化、地産地消の都市農業、地域で支えあい学びあうコミュニティ形成、資源循環システムや次世代交通システムの構築など、ハード・ソフトの両面から総合的にアプローチする「柏の葉スマートシティ」の計画を推進しています。
このスマートシティのシンボルとなる柏の葉キャンパス駅前148街区の複合開発計画が、2014年春の竣工に向けて本格化します。平成22年度国土交通省「住宅・建築物省CO2先導事業」に採択された当開発計画は、賃貸住宅やホテル、ホール・カンファレンスで構成する「ホテル・住宅棟」と、「商業・オフィス棟」の2棟合計で約40%のCO2排出削減を、オフィス単体では約50%のCO2排出削減(2005年度東京都平均値比)を計画しています。
ここでは、都市の未利用エネルギーを徹底的に活用していきます。太陽光発電システムに加えて、生ごみバイオマス発電を行い、同時に発電の排熱、地中熱、温泉熱、太陽熱を空調や給湯に利用します。また、用途の異なる2棟の複合建物間でエネルギーの効率的な運用制御を行います。
さらに、148街区を含む駅周辺地域(敷地面積約127,000m2)では、マンションや商業施設に設置された建物レベルでのエネルギー管理システムを統合し、地域レベルで発電量・受電量・消費電力量を一元管理する「エリア・エネルギー管理システム(AEMS)」の新たな構築を目指しています。街区を越えた地域全体でのエネルギーの「見える化」を実現し、住民、テナント、来街者とともに地域のエネルギー状況を情報共有していきます。また、電力供給ひっ迫時にはピークシフトや停電回避に向けた対策を提案するなど、地域全体で取り組む省エネルギー活動を促進していきます。
なお、東日本大震災以降重要性を増した安心・安全面についても、さまざまな取り組みを予定しています。例えば、「ホテル・住宅棟」を免震構造で開発し、AEMSの管理・運営を行う「柏の葉スマートセンター」を設置して、地域エネルギーの運用と併せて地域防災機能も一元管理していく計画です。

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