トップコミットメント

持続可能な社会の実現をめざして 三井不動産株式会社 代表取締役社長 菰田正信

未来に向けたグループ長期経営方針「VISION 2025」を策定

近年、ESG投資の急速な拡大が示すように、地球環境保全をはじめとする社会問題への貢献、企業統治など、持続可能な社会の実現に対する取り組みが企業価値の評価に大きく影響しています。また、国連本部が2015年に採択したSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて社会全体で取り組んでいく必要があり、企業活動においてもその達成に貢献するとともに企業価値創造のため本業に取り込んでいかなければなりません。

私たち三井不動産グループにおいては、グループステートメントである「都市に豊かさと潤いを」や「」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、時代に先駆けてさまざまな取り組みを行ってきました。今般、グループ長期経営方針「VISION 2025」を策定するにあたって、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが、当社グループの持続的な成長を支えることを改めて認識し、今後めざしていく当社グループのあり姿として「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」を掲げています。

さらに、重点的に取り組む目標として、以下の6つを定めています。

  1. 街づくりを通した超スマート社会の実現
  2. 多様な人材が活躍できる社会の実現
  3. 健やか・安全・安心なくらしの実現
  4. オープンイノベーションによる新産業の創造
  5. 環境負荷の低減とエネルギーの創出
  6. コンプライアンス・ガバナンスの継続的な向上

この取り組みにより「Society 5.0」の実現、SDGsの達成に貢献いたします。

街づくりを通して持続可能な
社会の構築を実現

三井不動産グループは創立以来「三井グループ」の「進取の気性」の精神を受け継ぎ、各時代のパラダイム転換を捉えた新たな価値創造にチャレンジし、社会課題の解決および環境との共生をめざしてきました。「VISION 2025」においても街づくりの一層の進化に取り組みます。

地域社会と文化を活性化させながら再開発を行う「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトにした「日本橋再生計画」、公・民・学の連携によりエネルギーや健康長寿などの課題解決に挑戦する「柏の葉スマートシティ」を始めとする先進的な街づくりを一層推進します。また、2018年3月に開業した都市型の大規模複合施設「東京ミッドタウン日比谷」に代表されるように、「ビジネスライフやくらしを提供」することによって、働く人々の生産性が向上する、新たな産業が創造される、くらす人々が快適・健康に過ごすなど、街づくりを通した社会価値を提供します。これは、政府の「第5期科学技術基本計画」で策定された「Society 5.0」による“超スマート社会”の実現というコンセプトに沿った取り組みです。街づくりの知見を活かして人材の確保や地域の活性化を促進する物流施設MFLP(Mitsui Fudosan Logistics Park)船橋といった新しいプロジェクトも、「Society 5.0」の実現に向けた一歩と考えています。

これら当社グループの取り組みの一つひとつが事業における「継続的な成長」に加えて、環境問題やくらしの安全・安心、少子高齢化、産業創造など私たちの社会が直面する幅広い課題の解決をめざすものであり、社会貢献として大きな意義を持っています。

三井不動産は東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールド街づくりパートナーとして「スポーツの力」を活用した街づくりを推進しています。また、スポーツを「する」「観る」「支える」のそれぞれの場面でさまざまな支援を行うことにより、人々の心身の健康維持・増進と、地域コミュニティ活性化に貢献していきたいと考えています。

このような取り組みの基盤となるコーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスについても、内部管理体制の強化・徹底に努め、社会的責任を果たしてまいります。また、従業員が意欲的に働けるように「意識改革」「インフラ整備」「組織単位での業務改革」を柱に「働き方改革」を進め、ライフステージの変化に応じた多様な働き方が選択できる整備を進めます。

「ESG Report 2018」は、2017年度を中心とした環境(E)、社会(S)、コーポレート・ガバナンス(G)の取り組み等についてご報告するものです。三井不動産グループの取り組みについて広く情報開示することは、社会全体がESG課題に積極的に取り組むよう促進する意味で、また三井不動産グループの企業価値をステークホルダーの皆さまに高く評価いただくうえで、大変重要なことだと認識しております。このレポートをもって三井不動産グループのESG課題への取り組みに関するご理解を深めていただくとともに、今後とも変わらぬご支援、また忌憚のないご意見を賜りますようお願い申しあげます。

GROUP STATEMENT/VISION/MISSION(概要)

GROUP STATEMENT
  • 都市に豊かさと潤いを
GROUP VISION
  • 」マークの理念
    共生・共存、多様な価値の連繋、持続可能な社会の実現
  • 進化と価値創造
  • 成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ
GROUP MISSION
  • ビジネスとくらしに関するソリューションとサービスの提供
  • グローバルな視野で顧客のパートナーへ
  • 企業価値の向上
  • 個の力を高め結集してグループの力へ
1999年6月制定、2018年4月改訂

めざしていく当社グループのあり姿

2025 VISION
  • 街づくりを通して、
    持続可能な社会の構築を実現
  • テクノロジーを活用し、
    不動産業そのものをイノベーション
  • グローバルカンパニーへの進化
重点的に取り組む目標 「Society 5.0」の実現 SDGsの達成

「重点的に取り組む目標」と「ESG課題」「SDGs」との関連

持続可能な社会の実現に向けて、三井不動産グループが重点的に取り組む目標は、主要なESG課題の解決と、SDGsの17目標の達成につながるものと考えています。重点的に取り組む目標と、ESG課題、およびSDGsとの関連については、下表の通りです。

三井不動産グループが
重点的に取り組む目標
街づくりを通した超スマート社会の実現 多様な人材が活躍できる社会の実現 健やか・安全・安心なくらしの実現 オープンイノベーションによる新産業の創造 環境負荷の低減とエネルギーの創出 コンプライアンス・ガバナンスの継続的な向上
主要なESG課題
E 水使用
環境汚染・資源
気候変動
生物多様性
環境サプライチェーン
S 健康と安全
労働基準・労働慣行
人権とコミュニティ
社会サプライチェーン
G リスクマネジメント
腐敗防止
コーポレート・ガバナンス
SDGsの17目標
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなに
そしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで
目標を達成しよう